営業マンをはじめ業務上出張や移動の多い方にとって、ひと仕事終えた後や月末に待っている交通費精算は意外と時間もかかる厄介な作業です。
同時に、経路の確認や取引内容など、交通費精算は経理担当者にとっても手間のかかる作業であり、申請内容に間違いがあった場合の差し戻しなどのやりとりにも気を遣うものです。
出金伝票の作成や交通費精算はクラウドで楽になる
領収書をなくした場合でも「出金伝票」を作成することで対応可能ですが、経路や金額などの詳細を思い出して記載することは骨の折れる作業です。
そこでおすすめしたいのが「クラウド型の交通費精算システム」。
ICカードを利用したクラウド型の交通費精算システムは、社員が自分の使用したICカードのデータを画面上で確認することができ、そのデータを利用した申請や、会計処理をすることが可能です。
また、差し戻しなどの一連のやりとりもメールなどをすることなく、経理担当者にとっては作業負担が減るだけでなく精神的な負担が軽減されるというメリットもあります。
さらに、あらかじめ社員の定期区間や料金を設定しておけば、定期区間を利用した場合にその分の交通費は自動で控除し、不正請求を防ぐことも可能です。
電車やバスなどICカードを利用する社員が多い企業にとっては、導入する価値のあるシステムと言えるでしょう。
出金伝票は記載の仕方を覚えておくと領収書紛失の際に便利なものですが、会社によっては不正な請求を防ぐために精算方法に厳しい規定を設け、領収書の添付を徹底している場合もあります。
また、先にご紹介したクラウド型の交通費精算システムなどを使用しても、領収書が全く必要なくなるというわけではありません。
領収書の代わりになる出金伝票の書き方を確認!
出金伝票は領収書の代わりに支払いを証明するもので、内容が明確であれば経費として計上することが可能です。
ちなみに、出金伝票は交通費精算をはじめ、消耗品の購入や接待費の精算などにも使用できますので、書き方を覚えておくと便利でしょう。
・出金伝票に記載する項目は4つ
出金伝票には市販のものや会社独自の仕様のものなどがありますが、いずれも税務署でチェックをした際に問題がないよう、最低でも次の4つの項目を記載しておく必要があります。
1.支払い日
交通費を支払った日を記載します。年・月・日まできちんと書きましょう。
2.支払い先
電車であればJR、タクシーであればタクシー会社などの支払先を記載します。
3.支払い金額
最終的に支払った金額を記載します。電車などICカードで運賃を支払った場合は、切符ではなくICカード利用の運賃を記載するようにしてください。
4.支払いの概要
移動のための支払いであれば「交通費」、文具などであれば「消耗品費」といった科目の他に、移動区間や目的など。支払いの概要をできるだけ詳しく記載します。
社会人の基本的なビジネスマナーとして、領収書の受領や保管・領収書がない場合のメモなどは常に欠かすことのないよう日頃から心がけるようにしましょう。