営業担当者の生産性を上げる理想的なチーム作りとは?

さまざまな業務を抱え、スケジュールに追われる営業マン。少しでも負担を減らし多くの収益につなげるには営業パフォーマンスの見直しや、プロセスの効率化といった工夫が必要です。自社の経営理念を崩さずより安定した生産性を確保、向上させるにはどうしたら良いのでしょうか。今回は、チーム営業という観点から、営業担当者の生産性を上げる理想的なチーム作りについて解説していきます。

 

 

チーム営業のメリットを知ろう

営業スタイルには、大きく分けて単独営業とチーム営業があります。

 

単独営業は、「営業担当者の自主性や創造性を発揮できる」、「業績がすべて個人の評価につながる」といったメリットがありますが、ターゲット選定から立案、商談、フォローまでを一人で行うため、かかる負担も大きく、またその責任も重大といえます。

一方、チーム営業は複数人でひとつの班となり営業しますが、個人で動くわけではないため、自分の意見が通らない、メンバーのサポートに入り自分の業務が捗らないといったデメリットはあるものの、それぞれの得意分野を活かして精度の高い戦略を立案したり、失敗してもスムーズなフォローが入るなど、一人あたりの負担は軽減され生産性の向上が望めるといったメリットがあります。また、慣れない新入社員とベテランをチームに加えることで新人育成を同時に行ったり、チーム内でメンバー同士が成果を競い合った結果、会社全体の利益向上につながることも期待できます。

 

このようにチーム営業は、従来までの個人成績ありきの営業スタイルとは違い、チームワークを最大の武器にしてより多くの利益を生みだすことが望める経営戦術といえるでしょう。

 

まずは役割分担を明確にしよう

チーム作りの第一歩は、チーム内の役割分担を戦略的に決定することです。単に人を集めただけでは生産性を上げるチームは作れないからです。よりよいチームを作るには、まずその目的や方向性を明確にし、それに沿った役割分担を検討することが重要です。

 

例えば、「複雑な案件や大型案件、新規開拓を行うため、企画担当や技術開発担当、修理サポート担当も交えて包括的に顧客対応をしたい」といった場合には、営業担当だけでなくプロジェクトに必要な各担当を交えることで、トータル的な顧客対応を目指すことができます。

 

このように、目的を明らかにすることによって、どんなメンバーを組み込むべきかがわかり、そしてその目的と役割は合致している必要があるといえるでしょう。また、チームの中にはメンバーを牽引するリーダーが必要です。リーダーに求められる資質は、高い営業実績と強いリーダーシップ、そしてなにより仕事に対するポジティブな姿勢だといわれています。そんなリーダーが一番初めに行う業務は、メンバーのビジネスマインド(仕事への意欲)を前向きにすることで、先頭に立ってチームの活性化を図ることが重要な役割といえます。

 

リーダーシップを発揮して情報共有を徹底しよう

営業活動の舞台である市場では、多種多様の製品やサービスがあふれ、さらにインターネットの普及によって、消費者が情報を集めやすくなりました。そのような市場で、生産性の高い営業活動を進めていくには、足並みのそろったチーム活動が不可欠です。

 

そこでポイントになるのがリーダーシップと情報共有です。せっかく能力があるメンバーが集まっても、それぞれが自分の業務だけに集中していたら、チーム営業の力を最大限に発揮することが難しくなります。そんなときはリーダーが率先してメンバーとコミュニケーションをとり、あらためて方向性や個々の役割分担を示すことが大切です。

 

また、競争の激しい市場では情報収集が欠かせません。メンバーが収集してきた情報はこまめに共有し、戦略をリアルタイムで修正していくことで顧客ニーズに合った営業活動が可能となるでしょう。チーム内の情報共有を徹底するには、営業活動の進捗を報告できる場をあらかじめ作っておくことが必要です。チームを統括するマネージャーやチームリーダーが先導し、たとえば毎日の報告はチャットで行い、週に1度はチーム全体の会議の場を設けるといった取り決めをしておきましょう。全体会議では、メンバーの成果や顧客の声、トラブルを報告し、それに対する意見や対処法を出し合うことで、スムーズな問題解決や有効な営業戦略を導き出すことが期待できるでしょう。

 

チーム営業をシステム化していこう

チーム作りの最後のポイントは、チーム営業のシステム化です。

さまざまな営業活動を進めていくなかで、だんだんと成功要因や失敗要因が明らかになっていきます。それを漏らさずデータにして分析し、どんなことをしてどんな結果になったのか、それに対してどういう対処をしたかといったプロセスを共有することで、誰でも効率的な営業活動を行うことが期待できます。これがチーム営業最大の強みといえるかもしれません。

 

パターン化した成功手順を、各メンバーが現場で検証し活用すれば、さらに生産性の高い営業システムをつくることも可能になります。それと併用して、目標と実績のギャップをデータ化し分析することも重要です。ギャップがどれだけ生じているのか、それはなぜなのか、各メンバーの営業活動がどのように関係しているのかを明らかにし、そのデータとシステム化した営業活動とを照らし合わせることで、目標に近づく成功要因が見つけやすくなります。このギャップデータも同じようにシステム化すれば、より生産性の高いチーム営業が可能になるでしょう。

 

チームを活かして営業力をアップしよう

 

 

理想的なチーム作りのカギは、チームの目的に応じたメンバー編成、役割分担の明確化、リーダーシップの発揮、こまめな情報共有です。しかし「生産性を向上させる」という目的を果たすには、チームをつくるだけではなく、メンバーひとりひとりの能力を最大限に引き出し連携することが重要になります。

優れた営業担当者になるには、主に3つの能力(企画・分析・知識)が必要だといわれていますが、その中に「チームワーク」がプラスされることで、より高い目標を達成する可能性が広がって行くでしょう。