顧客満足度を調査するためにアンケートを取ることがありますが、そのアンケートを分析する際に必要なのが統計です。
そして、その統計の意味をしっかりと把握する為には最低限いくつかの統計用語を理解する必要があります。
ここでは、顧客満足度を分析するために必要な用語をわかりやすく解説しましょう。
有意差というのは意味のある差かどうかということ
有意差というのは、文字通り意味ある差のことです。
つまりいくつかの物を比較する時に、差が出たりしますが、その差が意味のあるものなのか、それとも偶然なのかを統計を元に数値化していきます。
有意差=有意水準のことで、有意差があるということは、偶然に起こる確立が少ないということ、ですから偶然ではないということを意味しています。
有意確率は一般的に、5%未満の場合に差があるとしています。
従って、5%以上の場合は、偶然に起こる確立が高い(偶然という訳ではない)ので、差がないというのが統計的な考え方です。
有意差はP値と書くことがあり、このP値というのは有意確率を意味しています。
例えばAとBという商品があり、それを使った満足度の有意差P<0.05だとすると、偶然に起こる確率が5%ということで、その2つの商品の間に何らかの差がある可能性が95%だということになります。
ばらつきは結果の数値がバラバラであること
ばらつきというのは、普通の文章でも使われるように、結果の値がそろっていなくてバラバラだということです。統計で使う際の値の散らばりの程度を表しています。
標準偏差は点数の散らばり具合を示す
標準偏差というのは、ばらつきの程度を示しているのですが、いわゆる平均とは違っています。
例えば、AとBという商品があったとして、お客様の満足度を100点満点で何点になるかというアンケートを取ったとします。
両方とも平均点数は60点前後でした。
こういった時、点数の数値を細かく分析するために使われているのが標準偏差です。
簡単に言うと、点数の散らばり具合がどうなっているのかを示しています。
先程のAとBの商品は、Aは昔からあるデザインに少し手を加えた感じなので点数も50〜70点の間ぐらいに点をつけた人が多いです。
そしてBは斬新なアイデア商品でぜひ使ってみたいから70〜80点という人がいる反面、わからないから興味なしで20〜40点とはっきりと好みが別れてしまう結果でした。
つまりこの標準偏差を使うことで、もっと細かく顧客満足度を分析することができるのです。
平均値では分析しにくいことも
平均値というのは、平均年齢や、平均身長など色々な場面で使われています。
しかし、平均値を計算すると少しおかしな数字になってしまうことがあります。
例えば、18歳が9人と50歳が1人いた場合、平均年齢を計算すると21.2歳になります。しかしこの場合、平均としては正しいのですが、倍以上の年齢の人が平均を上げてしまっているので、本来の質問の意図とずれてしまうでしょう。
中央値は小さい順に並べた時の真ん中の値
中央値というのは、外れ値がある時などに便利なのです。
データの値を小さい、または大きい順に並べてその真ん中の値が中央値になります。
統計用語を様々な分析に役立てて!
ここでは、統計を理解する為の基本的でよく使われる統計用語を説明しました。
これらの用語をしっかりと理解して、アンケート結果から顧客満足度を正しく分析して下さい。
さらに、アンケート結果だけでなく様々な分析に役立てていけるといいですね。