私たちの生活において、インターネットは必要不可欠な存在です。
オフィスに到着したら真っ先にパソコンを起ち上げて今日の予定やメールを確認し、外出先や移動中でもスマートフォンやタブレットでニュースのチェックやデータ入力をする。
そういう光景をよく見かけますね。
インターネット関連技術は、私たちの生活を便利で豊かなものにしていますが、その一方で、注視すべき多くの課題も生み出しています。
今回はその最も重要な課題のひとつである“ネットセキュリティ”について解説いたします。
高度に発達したインターネット社会ではIT機器が必要不可欠
総務省が毎年公表している「情報通信白書」によると、2016年の日本のインターネット利用者数は1億84万人、人口普及率は83.5%に達し、個人の年代階層別インターネット利用率は、13歳から59歳までの各階層で9割を超えています。*1
インターネットが当たり前に存在する社会のなかで、デジタルネイティブと呼ばれる若い世代は様々なIT機器やインターネットサービスを使いこなして世界中の人々とつながり、新しい文化を創造しています。
ビジネス分野においても、従来の金融の在り方を変えるとされるブロックチェーンなどのFintechやUberに代表されるシェアリングエコノミー、バックオフィス業務の自動化を促進するRPAなど、インターネット技術は新しい経済のトレンドや従来業務の効率化を生み出す原動力になっています。
少子高齢化や働き方改革など、日本社会が抱える様々な課題をICTの活用によって解決しようとする動きも盛んです。
こうした状況の中で、多くの企業がクラウドの顧客管理ソフトや会計ソフト、情報分析やコミュニケーションのツールを導入して顧客分析の精緻化や業務の効率化を図っています。
インターネットはいまや一般生活の隅々まで浸透し、企業の運営においても必要不可欠な存在となっているのです。
※参考元*1
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/pdf/29honpen.pdf
IT機器の普及によりセキュリティインシデントのリスクも高まっている
しかし、社会のインターネット化が進んでいくにつれて、企業が取り組むべき重要な課題も生じるようになりました。
そのひとつが“ネットセキュリティ”に関することです。
いまや企業運営の根幹を情報システムの仕事が担っているといっても過言ではありません。
企業が情報システムに依存していくほど、セキュリティインシデントのリスクは高まっていきます。
・・セキュリティインシデントの4つのリスク
では、具体的にはどのようなリスクがあるのでしょうか。代表的な4つのリスクを列挙します。
●機密情報の漏洩
●顧客情報・個人情報の漏洩
●ホームページの改ざん
●情報システムの停止による機会損失
警視庁が公表している「犯罪白書」を見ると、サイバー犯罪に関する統計を取り始めた平成23年以来、不正アクセス行為で最も被害を受けているのは一般企業となっています。
メールアドレスやクレジットカード番号などの個人情報は、闇サイトで売買されるなど利用価値があるため、膨大な個人情報を扱う一般企業が標的となりやすいのです。
最近の例であげますと、仮想通貨取引所がサイバー攻撃を受けて資産が流出してしまった事件などがありました。
機密情報や顧客情報をコンピュータ上に保存・管理している状況で、ネットセキュリティを怠り、セキュリティインシデントが発生すると、大切な顧客や会社の資産を失い、信用を傷つけるだけでなく、最悪の場合は業界全体にも大きなマイナスの影響を及ぼしてしまうことになりかねません。
このような事態に陥らないためにも、ネットセキュリティの充実は必要不可欠なのです。
ネットセキュリティ対策は万全に
セキュリティ対策は多くの個人情報を扱う今日の企業において重要な社会的責務となっています。
企業の価値を守り、信用を得ていくためにも、徹底したネットセキュリティ対策がいま求められているのです。