もとは、第1次世界大戦時のイギリスのエンジニアだったランチェスターによって提唱された戦闘の法則で、これをビジネスの場面に置き換えて適用したものです。
2つの基本法則「一騎打ちの法則」と「集中効果の法則」があり、マーケティング戦略では「弱者の戦略」と「強者の戦略」に分けて考えます。
弱者の戦略とは差別化の戦略で、強者(大企業)が目を向けないニッチ市場や細分化した市場でひとつの分野に集中してマーケティングを行う戦略のことです。一方、強者の戦略とは、大きな経営資源を投入して大規模に展開するマーケティング戦略のことを言います。
ランチェスターの法則では、数×質が戦闘力の値であり、まともに行っては弱者は強者に勝てないことになります。そこで数で劣る小さな企業は質を高めることにより、その戦闘力を上げるか、あるいは部分的に戦闘力を集中させて増大させ、部分的には勝てる状況を作り出すことができます。
経営資源の乏しい小規模企業は、得意分野に絞り込んで、部分的な競争に持ち込まなければ勝ち目はないということです。