ナレッジマネジメントのナレッジとは暗黙知と表現されることが多いようですが、具体的に言うと個人の中に蓄積される知識や経験や勘などの集合体です。従来、個人の中に蓄積されてきたものですから、組織的に使うことが難しく、個人の財産として保有され「この人でなければできない」という領域になっていました。しかしながら、ITやAIの発達に伴い、この部分を共有できる形にしてマネジメントしていこうという動きが発生します。これがナレッジマネジメントです。
ナレッジマネジメントが出来ると、従来では何年も修行にかかっていた暗黙知が誰にでもわかるような形式知に置き換えられ、速く活用することが可能になります。それによって、組織としてより大きな成果を出すことができると言われています。
例えば、同じ営業職でベテラン社員と新人社員が同じ条件で働いたとしても、売り上げには差が出るものです。その理由は、ベテラン社員は自分の中に貯めたナレッジを活用しているからだと考えられます。それを共有し、誰もが同じように使いこなせることが出来れば、新人社員もベテラン社員と同じくらいの売り上げがあげられるはずだ、という考え方からナレッジマネジメントは近年、重要性を増してきています。