IT資産とは、会社経営に欠かせない情報機器関連の資産のことを言います。
代表的なものとして挙げられるのは、パソコン、サーバー、ソフトなど。
しかし、それ以外にもIT資産は数多く存在するのです。
今回の記事では意外と忘れがちなIT資産とその適切な管理方法を紹介していきます。
IT資産は4つのグループに分けられる
IT資産とひとことで言ってもその種類は様々です。
基本的に、IT資産は以下の4つのグループに分けて整理できます。
*ハードウェア…パソコンやサーバーなど
*ソフトウェア…OSやアプリケーションなど
*ライセンス…ソフトウェアの使用権のこと
*ネットワーク…社内ネットワークなど
「ハードウェア」と「ソフトウェア」の2つのIT資産は会社を経営していく上で管理は当たり前と感じる人は多いと思います。
しかし、「ライセンス」と「ネットワーク」はIT資産として意外と見落としがちなポイント。
では、さっそくこれら4つのIT資産の特徴と管理方法について見ていきましょう。
ハードウェアの管理方法
ハードウェアとはパソコンを代表としたサーバー、ディスプレイやUSBなどの周辺機器のことです。
IT資産を考えたときに真っ先に頭に浮かんでくるのがこのようなハードウェアだと思います。
では、ハードウェアはどのように管理していけばよいのでしょうか?
ハードウェアの管理は他のIT資産に比べると難易度は低いです。
有形で、ある程度の大きさのため、手動で記録し管理を行うことも可能です。
ハードウェア管理方法の基本としては次の情報を正しく記録しておきましょう。
*メーカー
*モデル
*シリアル番号
*スペック
*設置場所
*使用者
*使用方法
*保証内容
ソフトウェアの管理方法
ソフトウェアにはOSやアプリケーションがあります。
管理方法としてIT資産管理ツールを活用する必要があるでしょう。
なぜなら、ソフトウェアの数はパソコンによって変わるからです。
また、ソフトウェアはバージョンアップやアンインストールなどで数は常に安定するとは限りません。
そのため、手動ではなくIT資産管理ツールで自動管理を行うことで効率的に状況を把握することが可能になります。
ライセンスの管理方法
ライセンスとはソフトウェアを購入する際にユーザーとメーカー間で結ぶ契約のことを指します。
ソフトウェア利用にはユーザーはメーカーが提示した「使用許諾契約書」という契約書に同意する必要があります。
何となく使っているソフトウェアにもそのような法的な契約があることを忘れてはいけません。
しかし、使用許諾契約書は導入済みのソフトウェアの数だけあります。
そのため、管理は相当大変です。
ライセンスの管理の難易度を高くしているのは使用許諾契約書の多さだけではありません。
ライセンスの種類が多い点も難点になります。
たとえば、ライセンスの形態にはパッケージライセンス、プレインストール、ユーザー固定ライセンス、プロッセサライセンスなど数多くあります。
ライセンスは情報量が多く、手動で管理を行うことは現実的ではないため、IT資産管理ツールを導入するべきでしょう。
ネットワークの管理
ネットワークの管理とは簡単に言ってしまえば「社内のネットワークを守ること」。
つまり、「セキュリティー管理」です。
企業の社内ネットワークにはクライアントなどの個人情報のように外部に絶対に漏洩してはいけない情報があります。
しかし、社員がパソコンを社内へ持ち込み、そのような機密情報への不正アクセスなど、リスクは常にあるものです。
ネットワーク管理の方法によってはクライアントに大きなダメージを与える可能性が高く、そうなると会社の信頼性を一気に落としてしまいます。
そのため、IT資産の中でも最も厳しく管理を行うべきです。
ネットワーク管理ツールを導入し、きちんと管理していきましょう。
IT資産の管理を徹底することで多くのリスクを回避できる
IT資産の管理を行わなければ、最悪の場合、経営に大きなダメージを与えるリスクがあります。
その例として挙げられるのは、「ネットワークの管理を怠ったために外部から不正アクセスされ機密情報をリークされること」。
他にも
*同じ商品を重複購入することによる資本の浪費
*ソフトウェアの脆弱性によるウイルス感染
といったものが挙げられますが、どちらもしっかり管理を行っていれば防げることです。
IT資産管理の重要性は今後も高まっていく
今後もIT資産管理の重要性が高まることは間違いありません。
IT資産管理は、会社の資本や顧客を守ることに直結すると言っても過言ではありません。
IT資産に対する正しい知識とその管理方法についてしっかりと学び、きっちり管理していきましょう。