CRMを有効活用!効果的な休眠顧客の掘り起こし方

休眠顧客を掘り起こすためには、一律なアプローチではなく、顧客の休眠理由に応じたアプローチが必要です。今回はCRMの活用など、休眠顧客の掘り起こしに有効な方法をご紹介します。

新規顧客が増えた後、必ずといって良いほど問題になるのは「休眠顧客の増加」です。休眠顧客とは、しばらくの間サービスの利用や商品の購入がない顧客のことです。サービスや商品に一度興味を持ったことがあり、ターゲットになる条件と合致しているなどの理由から、休眠顧客の掘り起こしに注目する企業は少なくありません。今回は、そんな休眠顧客の掘り起こしに有効な方法をご紹介します。

 

 

 

復活しやすい顧客にターゲットを絞る

休眠顧客と一口に言っても、復活しやすい顧客とそうでない顧客がいます。効率的に顧客を掘り起こすために、まずは復活しやすい顧客にターゲットを絞ってアプローチをしていくべきです。その為にはまず、休眠理由を分析する必要があります。

 

◆ 休眠顧客対策にはCRMの活用が効果的

CRMとは、購買履歴をはじめとする顧客情報を収集・分析し、それぞれに最も効果的な方法でアプローチする仕組みのことをいいます。休眠顧客の掘り起こしには、このCRMを活用する方法が有効です。

例えば、休眠顧客に共通した属性(年齢層など)や購入履歴があった場合、そこから休眠に至る原因や、今後の発生確率を予測することができるのです。もちろんCRMは休眠顧客に対してだけでなく、休眠顧客にしない為の予防対策にも活用することができます。

 

休眠理由からアプローチ方法を考える

サービスに不満がある顧客にそれまでと同じサービスを提供しても迷惑がられるだけですよね。そこで、休眠理由に合わせたアプローチ方法をとることが必要になってきます。

休眠顧客になった理由は顧客によって様々ですが、大きく分類すると次の3つに絞られます。

 

①商品やサービスに不満がある顧客

休眠理由が「商品やサービスに対する不満」であると推測される場合は、それまでと同じアプローチ方法では意味がありません。そのため、

改めて商品のメリットや使い方についてアピールする

アンケートや電話でヒアリングを行い、意見や不満点を聞き出す

など、アフターフォロー的なアプローチ方法が有効となります。

 

②状況や環境が変わり需要がなくなった顧客

「商品を購入したことで問題が解決して、その商品を購入する必要がなくなった」といったように、顧客の状況や環境が変わり、需要がなくなったことで休眠状態になることもあります。こうした場合には、別商品の紹介やお友達紹介キャンペーンの提示など、切り口を変えることで新たなアプローチが可能になります。

 

③忘れてしまっている顧客

休眠理由の中で意外と多いものが、「忘却」です。

商品やサービスにインパクトがない、または長い間顧客とコンタクトをとっていない場合に起こりがちです。しつこいアプローチは敬遠されますが、

・タイミングをはかって「その後商品の状態はいかがですか?」といったメールを送る

・プレゼント付きのアンケートをとる

・特典のお知らせをする

など、顧客に刺激を与えるような方法が有効です。

 

適切なツールを選択する

 

休眠顧客を掘り起こす方法としては「メール配信」「DM」「アウトバウンド(電話)」の3つが代表的です。それぞれのメリットやデメリットを踏まえた上で、顧客に最も適切と思われる方法でアプローチをしましょう。メールとDMを一緒に利用するなど、ツールを組み合わせる方法も効果的です。

 

・メール配信

メール配信は低コストで一度に大勢の顧客へアプローチできる方法ですが、その開封率は決して高いものではありません。その為、件名や本文の冒頭に顧客の名前を入れたり、顧客に応じて送る内容を変えたりするなど、工夫が必要です。ネット通販界隈では「ポイントの失効期限」や「バースデークーポン」といったものをからめる企業も多くあります。

 

・DM

DM(ダイレクトメッセージ)は実際に手にとって見てもらえることが多く、休眠顧客の掘り起こし方法としては効果が高いと言われています。だだ、安価とされる圧着ハガキでも1通あたり70円程度かかるため、コストが高くなるというデメリットはあります。レスポンスの見込みが高い顧客にのみ、挨拶状や手書きのメッセージを送るなど、ある程度ターゲットを絞ることでコストの問題をカバーする手段もあります。

 

・アウトバウンド(電話)

「アウトバウンド」と呼ばれる電話による営業方法は、顧客の反応がすぐにわかるところが特徴です。既存のコンタクトセンターなどがある場合はコストを抑えることもできますが、コールセンターに外注する場合は1件あたり300円程度のコストがかかります。中には迷惑と捉える顧客もいるため、こちらもターゲットの選定が必要です。

 

◆ 理由に応じたアプローチで休眠顧客の掘り起こしを

 

休眠顧客はそれぞれの理由があって現状に至るわけですから、一律に同じアプローチをするのではなく、理由に応じてツールや内容を組み合わせてアプローチすることが重要です。ぜひこちらの情報を参考にして、休眠顧客を効率的に掘り起こしてください。