独創的な事業アイデアや、利益を上げるための企画案を話し合うときに、「ブレーンストーミング」を取り入れる場面は多いのではないでしょうか?
ブレーンストーミング(ブレスト)は、複数のメンバーで自由にアイデアを出し合い、それらを混ぜ合わせて新しい発想を生み出す会議の方法ですが、ポイントを抑えて行うことでより大きな成果を上げることができます。
ここでは、効果的なブレストの進め方とブレスト進行を助けるフレームワークを紹介します。
ぜひ参考にしてください。
斬新なアイデアを量産するブレストの3つの進め方
・・1.ブレスト前のアイスブレイクで気持ちをリラックスさせよう!
会社で行う会議には、上司や普段はあまり関わらない他部署の社員が出席することもあり、緊張感のある場になりがちです。
もちろん、会議にはある程度の緊張は必要ですが、過剰になりすぎると良いアイデアは出てきませんよね。
そんなときは、参加者の緊張を解きほぐす「アイスブレイク」を行うのが有効です。
例えば、「会社以外の出来事を全員が一つずつ発表する」、「相手との共通点を探して発表する」など、方法は多数あります。
仕事の話題から離れるため立場や部署が関係なくなり、その後のブレストで意見が出やすい雰囲気をつくる手助けとなるでしょう。
・・2.空気を読みすぎず思い付いたら自由に発言しよう!
いざブレストが始まったら、当たり前かなと感じることや、話の流れとは違うようなことでも自由に発言することが大切です。
自分にとっては当たり前で小さなアイデアでも、他の人にとっては新しい気付きになることもあります。
逆に、相手の意見を聞くときは批判や否定をせず、その意見の良い面を見つける努力をしましょう。
お互いに聞き合う意識をもつことで、より多くの意見が生み出されます。
・・3.組み合わせてより良いアイデアにしよう!
それぞれのアイデアは小さくても、組み合わせることで良質なアイデアになることがあります。
誰が発表した意見かは気にせず、出た意見に便乗したり、組み合わせたりしながら、アイデアを成長させていきましょう。
効率的なブレスト進行を補助する2つのフレームワーク
・・1.発言が苦手でも意見を出しやすい「ブレイン・ライティング・シート」
この方法は、発言が苦手なメンバーが多いときに有効です。参加者が5人を想定して説明しますが、4〜8人でも同じ要領で行えます。
(1)参加者全員が一枚ずつA4程度の紙を持ち、一番上にブレストのテーマを書きます。
(2)テーマの下に、縦に5行(人数分)、横に3列のマスを作ります。
(3)一番上の行の3マスに、アイデアを一つずつ記入します。
(4)書き終わったら、全員が時計回りに隣の人へ紙を渡します。
(5)上から2行目の3マスに、先程と同様にアイデアを書きます。
(6)書き終わったら、時計回りに渡していきます。
これを繰り返して全マスを埋めることで、発言することなく、「5行×3列×5枚=75個」のアイデアを出すことが可能です。
後は、魅力的なアイデアについて深掘りしたり、似たようなアイデアを組み合わせたりして、発展させましょう。
・・2.思考の癖を排除できる「シックス・ハット法」
この方法は、直感的・客観的・肯定的・否定的・革新的・俯瞰的という「6つの帽子」を全員が同時にかぶり、その視点から意見を出し合う方法です。
(1)参加者全員が「肯定の帽子」をかぶります。このときは、必ずポジティブな意見を言わなければなりません。
(2)参加者全員が「否定の帽子」をかぶります。このときは、必ず矛盾点や問題点を指摘しなければなりません。
(3)その他の「帽子」も順番にかぶり、それぞれの視点から意見を出し合います。「帽子」をかぶる順番は自由に決めてかまいません。
この方法では、全員が強制的に6つの視点で物事を捉えることになるので、普段の思考の癖がなくなり、新しい発想が生まれることが期待できます。
以上、斬新なアイデアを生み出すブレストの進め方と、ブレストを効率化するフレームワークについて解説しました。
ブレストのテーマや、参加者の特性に合わせて取り入れてみてください。